ポール・ペルノ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年03月22日 | |||||||||||||||||||||||
<特級ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ> 気持ち冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。深みのある濃い金色。抜栓直後からバター香、ナッツ香、白桃系のトロピカルフルーツ的な豊かな香りが満ち溢れている。1998にして余り期待していなかった分だけ、そのギャップにうれしい悲鳴を上げたくなる。口に含めば、甘みを感じるリッチな味わい。スケール感もあり、そして何よりミネラルな味わいが、食欲をそそりつつ、ワイン単独でも豊かな気持ちにさせてくれるところがさすがグランクリュの底力である。バックテーストも充実していて、しばらく幸せ感に満ち溢れる。時間とともに香りにミルクのような優しいニュアンスが現れ始め、この変化もまた楽しからずや。 ただ今のこの時点で満開の印象もあり、これからもグイグイ熟成するというよりは、ここ何年かはこの味わいを高い位置でキープして、徐々にロマンスグレーの装いを身に着けるかとも思われる。いつ飲むかは、好みの問題だろう。私は今からしばらくがベストだと思っていたりもする。 1998年のコート・ドールは天候に恵まれなかったが、特級ビアンヴニュ・バタール・モンラシェにはその被害は少なかったようである。このワインがそれを証明している様でもあり、1998年を考える上でも貴重な出会いであった。感謝である。 以上 |