ヴェルジェ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年03月26日 | |||||||||||||||||||||||
<サン・ヴェラン テール・ノワール(黒い大地)> 冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。液温15℃。透明感のある金色が美しく輝いている。甘いクリーミーな香り立ちが、最近流行のムルソーのようでもあり、白桃系の香が印象的。そして、それに重なるようにやや燻し気味のナッツがある。ん。これはサン・ヴェランか。不思議である。口に含めば、ミネラリーにして滑らかな味わい。酸がしっかりのっていて、非常に心地のよいワインである。充実したエキス分を感じ、若さゆえの苦味も心地よい。とろとろのとろみ感が、滑らかさに重なり、何とも複雑にして優雅である。余韻も長く、つくづく充実している。時間が経つほどに香りに甘みが強調されて、なおよしである。 凄いサン・ヴェランである。ワックスシーリングした気持ちも理解できる。超熟を予感させつつ、今飲んでも華やかな味わいが楽しい。例えるならば、人に飲んでもらいたいワインの筆頭格かもしれない。「どうぞこの味わいを楽しんでください。ここからシャルドネの魅力が始まるかもしれませんよ。」と耳打ちしたくなるワインであり、通常のこの地区のワインの倍の価格帯にして、それでも安いと唸らせる魅力が胸元に飛び込んでくる。 某誌のサン・ヴェランのテイスティング結果ではトップ評価とのこと。なるほど。この味わいをトップに定められると、他のワインの評価にも信憑性が増してくるから不思議だ。いずれにしても、いいワインを飲むと、本当に幸せになれるから、うれしい。感謝。 以上 |