トラペ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年04月25日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ・パストゥーグラン> 抜栓後すぐINAOグラスへ。赤みベースの深く濃いルビー色。香りは、ビオ系ワインによくあるタイプの還元臭が強烈で、その陰に隠れた新鮮なイチゴフレーバーが印象的だ。この還元臭は、カブトムシ香と呼びたくなる風合で、昔子供の頃、カブトムシをおが屑満載の籠に入れて育てた記憶がよみがえる。土壌香というよりはそんな感じが脳裏をかすめるから不思議である。口に含めば、ボディがあり、やや乾き気味のタンニンが若さを連想させつつ、酸味とのバランスもよく、強いアルコール感に支えられた飲み心地は、結構快適である。いわゆるコクがあり、飲んでいて飽きない味わいだ。いい。諸般の都合により、一人で一本あけてしまったが、快適な酔い心地にトラペ・マイブームの予感である。 このワインは自然派ワインの旗印をあげたトラペの自信作で、ボトリング前にトラペのカーブでも試飲させていただいた逸品。SO2無添加を唄い、パストゥーグランといえども手を抜かないトラペの精神が心をくすぐってくるからうれしくもある。現地価格で、7.4ユーロ(19.6%の税込み)は日本円にして、約1000円(う。円が安いぞ)。コストパフォーマンスもよろしく、某店在庫分を買い占めたくなったが、その重さゆえ一本だけにしてしまったりもした。 日本での再会も期待が大きいが、酸化防止剤が入っていないので、輸送に自信のあるインポーターと酒店のコンビネーションがうまく機能しないと、ワインが劣化する可能性もあり、値が安いだけに、日本での再会は一抹の不安があるが、このワインの味わいが日本でも達成できるなら、そのお店とは長い付き合いになりそうな予感もしてくる。 以上 |