ポール・ペルノ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年05月17日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ ブラン> 抜栓後すぐINAOグラスへ。透明感のある金色で、ややみどりがかったニュアンス。勢いのあるトロピカルフルーツが印象的なフレッシュな香り立ち。ハニー香と燻し香も携えながら、果実味が溢れんばかりである。口に含めば、香りと同系統で、かつインパクトがある味わい。果実酸が豊かで、ボリューム感もあり、リッチな味わいでもある。うまみ成分もしっかりとあり、クラスを超えた豊かな味わいに素直な驚きを覚える。 2001年の白はかなりいい。ポール・ペルノのスタンダードワインをもってしてこの味わいを達成されてくると、俄然興味も津々だ。2000年もグレートだが、2001年はそれを上回るポテンシャルを持っているかもしれない。いよいよ2001年ビンテージも市場に出回ることだろうから、財布の紐も程よく開き気味になりそうで逆に怖かったりもする。 そんなことを考えつつ、グラスに集中すると、さすがにACブルゴーニュである。やはり後半の伸びはなく、小さくその使命を終えつつあるから面白い。出足の強烈な印象があるだけに、この下降線は意外でもあるが、それはそれ、このアペラシオンをかんがみれば、そんなに多くを望むべきではないことは明白だ。そもそもこのワインは、国道74号線の向こう側ではなく、モンラッシェ側の村内にあり、ACピュリニー・モンラッシェとの境界線にある。かぎりなく村名格に近いブルゴーニュワインなのである。そして、このワインを試飲することで、なぜにここが村名格に入らなかったのかを思い知ることも出来るが、とてもACブルゴーニュとは思えないポテンシャルの高さと価格そのままのコストパフォーマンスのよさは、超お買い得の逸品には違いなく、かなりのお勧めワインなのである。 なんやかんやと言いつつも、やはりこのワインはおいしい。後半の落ち具合は温度を低めに設定すれば解消されるはずで、このワインが食卓に並ぶ風景は、幸せに満ちている。いいぞ。 おまけ。 このワインは岡崎市某所にて購入し、なぜか成田市某所で抜栓された。国内を巡る出会いに感謝。 以上 |