ロベール・ドゥノジャン | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年06月28日 | |||||||||||||||||||||||
<プイイ・フュイッセ VV ラ・クロワ> 抜栓後デカンタをしてしばらく待った後INAOグラスへ。みどりがかった透明感のある金色。デカンタをしたためにビオ系特有の還元臭はそれほど感じなかったが、香り自体は明らかに閉じ気味であった。それでも時間とともにシナモン、カラメル、バニラ、レモン、リンゴ、蜂蜜がうっすらと香り、かなりの好印象である。口に含めば、重みがあり、とろみ感のある充実した味わい。このエキス分たっぷりのふくよかな味わいは、ピュイイ・フュイッセのポテンシャルの高さを証明しているようでもあり、なんとも充実している。この村にはつくづく目が離せないことを実感させるに余りある味わいだ。 このワインは時間を置くほどにその実力を開花させる。購入先のパリの某日本人女性店員の提言どおり、ビオ特有の閉じ具合があるためで、飲む3時間ほど前に抜栓できるなら、はじめから豊満な味わいを満喫できるので、大人数で楽しむ場合はそれなりの準備をしたほうがいいだろう。また二人でゆっくり楽しむなら、この花びらがようやく開くような、そんな味わいの変化が楽しめるので、デカンタをしてからすぐ飲み始めるのもいいかもしれない。いずれにしてもこのワインの実力の高さにはちょっと感動である。 今回は試飲はパリの日本語ワイン情報誌「LE PETIT BAR A VIN」の編集スタッフとのテイスティングで、その有意義な時間の共有に大感謝なのである。 以上 |