エリティエール・ギュイヨ | |||||||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年07月05日 | |||||||||||||||||||||||||||
<ヴージョ1級 クロ・ブラン・ド・ヴージョ (モノポール)> 少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。かなり濃い目の深い金色だが、屋外の弱い日差しを受け微妙なタッチは不明である。湿った麦わらを彷彿とさせる燻し香が強烈なインパクトを持って香り、ヘーゼルナッツ、バター、ハニーが隠れがちに漂っている。口に含めば、重い口当たり。ずしりと重力を感じるような質感は、タニックで濃厚。目を閉じれば、赤ワインかと思わせるタンニンが印象的である。ややくどいものの熟成感も相当感じられ、このミネラリーな味わいは、食事を欲するうまみに長けている。唾も溢れ出てくるからうれしくなる。余韻も長めで、さすが特級クロヴージョに接する一級ワインである。 コート・ド・ボーヌのシャルドネに比べ、重厚で、やや野暮ったく、ゆえにエレガントさに劣る印象は否めないが、赤ワインのニュアンスを共有する味わいは、コート・ド・ニュイの白ワインを知る上で欠かせない一本ではある。珍しいが、珍しいで終わってしまいかねない辛さがワインからも感じられるが、今宵は白ワインだけで通したいと思った夜には、このタニックさと重厚感ゆえに、貴重な一本になりうるだろう。どしりと重いヘビー級の白ワインがほしくなったらこのワインを選びたくもなるが、珍しいワインゆえに日常的に買えないところが難点ではある。 なお、エリティエ・ギュイヨの醸造設備は、ヴージョの村と国道を挟んだ西側の、SNCFヴージョ駅の真ん前にあり、線路を超えると一面の菜の花畑が印象的だったりする。
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