アンヌ・グロ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年07月27日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ> 少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。透明感のある明るいルビー色。チェリーやフランボワーズなどの赤系果実香が新鮮で、土のニュアンス、バニラ、鉄なども感じられる。口に含めば、チャーミングな優しい味わい。酸味がほどよく、滑らかなタンニンが心地よさを演出している。コクや奥深さは持ち得ないものの、ピノ・ノワールの女性的な味わいが好印象だ。ただし若干、酸味と鉄分が前面に出ているため、「ピノ・ノワールの酸味は苦手なのよね」と呟く人たちには、言い返しづらい面も覗かせてはいる。余韻は短く、そこそこといった感じではあるが、このクラスを考えれば、このあたりが落とし所だろう。名門アンヌ・グロの名を意識しすぎると、やや期待はずれの印象は拭えないが、このACブルゴーニュというクラスを考えれば十分おいしくいただける味わいではある。 アンヌ・グロはビオロジーを実践する造り手であるが、ビオ系ワイン特有の還元臭(妙な土壌香またはおが屑香)はあまり感じないから不思議だ。またこのブルゴーニュは平均樹齢15年という若木から造られていているので、このワインに多くを望むのは少し酷である様な気がしないでもない。。いずれにしてもこの輝くルビー色は美しく、午後の日差しを受けて昼間から飲むピノ・ノワールもまた一興なのである。 以上 |