ルフレーブ
試飲日 2003年08月09日
場 所    神奈川県某所
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOC白ワイン
生産者 Domaine LEFLAIVE (Puligny-Montrachet)  
Vintage 2001
テーマ 初物
ワイン Meursault 1er cru Sous le dos d'ane

<ムルソー 1級 スー・ル・ド・ダン>
 
少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。透明感のあるやや薄い濃い目の金色。香りはルフレーブ香と呼びたい埃っぽい土のニュアンスと燻したヘーゼルナッツが豊かに香っている。時間を置いて白い果実味も現れてくる。口に含めば、意外とこじんまりとした印象ながら、おいしいムルソーである。化粧っぽい派手なニュアンスが気にかかり、若干、酸が足りないので平べったい印象は拭えないものの、しっかりとした存在感を示すタニックさと果実味の優しさが絶妙に交差し、心持ち複雑みをも演出している。ムルソーちっくなボディ感とシャルドネのミネラリー感はあまりなく、余韻も長いとはいえないが、ブラニーの場所を考えれば、納得の味わいかもしれない。深く考えようとすると際立つサプライズがないだけに拍子抜けも止むなしであるが、ただおいしいワインを飲もうというスタンスに立てば、十分納得のおいしさなのである。

 このワインはムルソー1級の名を得ているものの畑自体はブラニー村にあり、以前は赤のピノ・ノワールが植えられていた場所と聞く。ムルソーを、しかもムルソー1級を意識しすぎるとやや期待はずれの印象は拭えない。またルフレーブという偉大な造り手を意識すると過大な期待感がマイナス評価に通じてしまう可能性もある。ルフレーブが造り出したムルソー1級を意識せず、おいしいシャルドネを飲みましょうというスタンスにたてば、このワインはおいしく飲める。そんな味わいがうれしくもあり、ちょっと悲喜こもごもだろう。

 このワインは珍しいワインにもかかわらず、先月も愛知某所でおいしく頂いており、ワインとワインを通じた人との出会いに感謝なのである。


以上
 


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