デュック・ド・マジャンタ
試飲日 2003年08月09日
場 所    神奈川県某所
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOC赤ワイン
生産者 Domaine Duc de MAGENTA (Chassagne-Montrachet)
Vintage 1996
テーマ マジャンタ
ワイン Puligny-Montrachet 1er cru La Garrene

<ピュリニー・モンラッシェ 1級 ガレンヌ>
 
少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。透明感のある少し濃い目の金色。日本酒の古酒を思わせる穀物的な香りがあり、一瞬ひやりとする。穀物の陰に燻し香とバター香のニュアンスも感じられるが、一度日本酒の古酒のイメージに洗脳された脳はなかなかシャルドネの香を、ききわけられなかったりもする。口に含めば、むむむ。タニックさはあるものの、どうやら酸が足りないようである。このあたかも日本酒の古酒ちっくな味わいは、名門デュック・ド・マジャンタらしさがあまりなく、やや残念かもしれない。

 しかし、何とかしたい。そこで少し待ってみる。時間とともに穀物臭はなりをひそめ、白い果実を垣間見せそうで見せない、いじらしさがある。飲めないという不快感を示すほどではないが、全体的に平べったい印象はついぞ拭えず、何とも言えない沈黙の時間が流れたりもする。鄙びた味わいを好む人には、結構受けそうな感じもするが、ちょっと微妙なニュアンスではある。これがボトルコンディションなのか、本来のポテンシャルの行く末なのかは分からないが、完璧なコンディジョンで保管されていたワインであり、リリース当初の豊かな果実味を知る者として、判断が難しいワインであろう。

 ワインの難しさを知りつつ、これもまたブルゴーニュの楽しさなのかもしれない。

 今回のワインは名門デュック・ド・マジャンタのピンクラベルである。ルイ・ジャド社がワイン造りのすべてを担っているが、このエチケットにはルイ・ジャドの表記はなく、デュック・ド・マジャンタのプライベートコレクションである。最近はこのプライベートコレクションを見かけることはなく、すべてルイ・ジャド名でリリースされているのだろうか。ちょっと調べてみたくなったりする。


以上
 


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