アルノー・アント | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年09月06日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ> 抜栓後すぐ仕様不明の白ワイン用グラスへ。薄い金色が輝いている。香りは閉じ気味で、気持ちバニリンオークと燻し香が感じられる程度。口に含めば、スレンダーなボディ感とすっぱくない、ほんのりとした甘みが印象的。鼻から抜く香りにはハニー香が心地よく、アリゴテというよりは、控えめですらりとしたシャルドネの雰囲気を醸しだしている。熟成感が感じられ、フレッシュさも残しつつ、この落ち着いた味わいにちょっといい感じである。余韻は長いというほどではないが、甘いハニーが少しばかり漂ってくれるところがうれしくもある。アリゴテらしからぬ、かなりいけてるアリゴテである。 アルノー・アントのアリゴテはレストランで見かけたら必ず注文するマイ・フェバリット・ワインである。シャルドネに比べて高くない価格設定と料理を引き立てる酸味に、うれしくなるからだ。ただ今回は人参のムースにウニがのった前菜とあわせたので、やや力不足は否めなかったが、これはウニの濃厚な味わいに一票を挙げるべきだろう。 また今回は巷で話題のフレンチで頂戴したが、ここはとても居心地の良い食空間だった。充実したワインリストもさることながら、小気味よいサービスと清潔感溢れる店内と、気持ち濃い目ながら素材のうまみを引き出す料理は、ワイン好きにはたまらないレストランかもしれない。ちょっとあしげく通いたくなるが、自宅から気持ち遠いのがたまに瑕だ。 以上 |