モンジャール・ミュニレ
試飲日 2003年9月13日
場 所    神奈川県内某所     
照 明 蛍光灯
種 類 フランス AOC赤ワイン
生産者 Domaine MONGEARD-MUGNERET (Vosne-Romanée)  
Vintage 1993
テーマ クロ・ヴージョ
ワイン Clos Vougeot

<特級 クロ・ド・ヴージョ>
 
抜栓後すぐINAOグラスへ。熟成感を感じるガーネット色は深く、濃い。香りは動物香が強烈で、タール、タバコ、紅茶、干しプラムなど複雑で奥深い香り立ち。しかしこの動物香は好みを分けるだろう。なまめかしいほど強烈な動物香は、私にはちょっと厳しかったりするが、ピノ・ノワールの熟成にこのブーケを求める人は多いかもしれない。味わいは、しっかりとした構造をもち、クロ・ヴージョの特級たる所以を見せつけるに十分な貫禄である。まだまだこれから本領を発揮しようとする勢いを感じるが、酸とタンニンのバランスもよく、強めのアルコール感も好印象だ。余韻も長く、癖のあるジビエ料理などと合わせれば、食空間が一気に充実しそうな気配である。

 モンジャール・ミュニュレは当たるとすばらしい。白地のエチケットに手のマークが印象的なこのドメーヌは比較的日本での入手が容易なグループに入ると思われるが、有名なだけに、外すとがっかりするドメーヌのひとつでもある。しかし、このクロ・ヴージョのように流通経路が確保され、完璧な保存状態を保つことが出来るならば、これほどまでに強烈なメッセージを放つのだから、俄然注目に値するドメーヌではある。

 今宵の出会いに感謝。


以上
 


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