シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年11月05日 | |||||||||||||||||||||||
<ムルソー> 抜栓後すぐ6時間たってリーデル・マシンメイドのシャルドネグラスへ。美しく輝くゴールドは透明感があり気持ち薄い色合いだ。香は上品で、クリーミー感があり、ハニー香、バター香が控えめながらしっかりと漂い、白い花やミルク、シナモンのニュアンスも絡み合い、複雑である。過剰な燻し香やバター香がないので一瞬おとなしめかなと思わせるが、何も足されていない本来のムルソーのテロワールが表現されているようで、非常に好感が持てる香り立ちだ。口に含めば、ミネラリーさが際立っていて大変おいしいワインである。豊かなムルソーがここにあり、という感じで、ふくよかな酸が好印象。タニックさを感じる苦味成分も、甘みにも似たうまみ成分を補佐する役目を持つかのようにプラス思考に働いて、ケバケバしさがない分、清楚でしっかりとした味わいを醸しだしている。強すぎず弱すぎないアルコール感も上品なバランスを演出している。余韻も短くはなく、なんだかとってもムルソーちっくで安心の一杯である。 これを派手さのない、こじんまりとしたムルソーととるか、ピュアなムルソーととるかは飲み手の判断に左右されそうだが、(私は後者)、こういうワインがあると、素直においしいと思えるからありがたかったりする。しかし、よくよくおいしいワインである。 今回のワインは銀座某所で開催されたシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェの試飲会で出されたもののうち抜栓しただけでほとんどサービスされなかったワインをもらってきて自宅で楽しんでいるものである。この試飲会は非常に興味深く、面白い話もいろいろ聞けたので、詳しくは遠征後にまとめてみようと思ったりしつつ、明日からの準備をしなければならないようで、徹夜の作業の前に、もう一杯飲んでしまおうと思ったりする。 今宵の出会いに感謝である。 以上 |