ルネ・アンジェル | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年12月29日 | |||||||||||||||||||||||
<ヴォーヌ・ロマネ> 抜栓後すぐINAOグラスへ。すでにガーネットの気配を感じるルビー色。香りにも色合いと共通する熟成モードが感じられ、後退気味のフランボワーズなどの赤系果実のニュアンスに混ざって、干したイチヂクやなめした皮のニュアンスが感じられる。口に含めば、果実の溢れ出るパワーはあまりなく、逝き急ぐような熟成感が面白い。2000年の赤は早飲みビンテージの装いがはっきりしていて、生産者の多くもそれを指摘しているが、なるほどルネ・アンジェルの村名ワインは早くもそれを照明しているかのようである。味わい自体は優しい酸味を特徴としていて、こじんまりとした印象ながら、美しい酒質にほろ酔い加減。余韻はそれほど長くはないが、この熟成モードにちょっとしたサプライズがあるから、これはある意味面白いワインかもしれない。 ルネ・アンジェルのワインは驚異的なサプライズはないものの全般的に高品質にもかかわらず、コストパフォーマンスに長けていて、背筋を伸ばすことなく、穏やかな食卓に似合いそうなので、この造り手をうまく食卓に呼び込めれば、かなり幸せかもしれない。 某氏の選択に感謝である。 以上 |