D.R.C. | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年12月23日 | |||||||||||||||||||||||
<特級エシェゾー> 抜栓後すぐINAOグラスへ。美しいガーネットの色合いが、輝いている。妖艶な香り立ちは、大方の予想通りにして、いともエキゾチックに漂っていて、DRCの風格ここにあり、である。なめし皮、干しイチヂク、中国茶、紅茶、スパイス、赤系果実が複雑に香る様は、まさに王者の風格。熟成の極みを感じうるニュアンスもまた楽しい。口に含めば、若干酸味が気にかかるものの、しっとりとした熟成モードを楽しむことが出来、ガツンとこない分、このおしとやかな味わいに身も心も穏やかになる。そしてこのミネラリーな味わいは、鶴橋名物の極タン(厚手かつ極上の牛タン塩)との相性もバッチシで、大地の恵みをヒシヒシと感じるから不思議である。 1992年は赤ワインにとってはそれほど超熟タイプのビンテージではなく、それはDRCのエシェゾーをもってしても証明されているようである。優しい熟成感は、やや酸味優先型ながら、熟成ワインを好む人にもフレッシュな果実味を好む人にも、好感が持てるバランス感覚だろう。今が熟成の飲み頃。そんな印象を覚えたりする。 そして焼肉店にてDRCを味わうならば、DRCのワインが世界のお金持ちな人たちの水代わりのテーブルワインであるという説に信憑性が増しつつ、彼らのそんな嗜好にも十二分に対応できるゆとりを持ちたいものである。どのワインが誰にとってかの場所での最高のパフォーマンスを達成しうるのか。ちょっとした遊び心が新たなる境地の扉を開いてくれたようで、うれしかったりもする・・・。 当日は、某氏をはじめとする素敵な人々と素敵な夕食をご一緒させていただき、この場を借りて感謝なのである。 以上 |