モーリス・エカール | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年01月25日 | |||||||||||||||||||||||
<サビニー・レ・ボーヌ ピモンティエール> 抜栓後すぐリーデル社ブルゴーニュ用グラスへ(仕様等不明)。エッジにガーネットを配しつつあるルビー色がスポットライトの光を浴びて白いテーブルクロスに極上の朱玉をゆらゆらと漂わせている。香りは穏やか系で、赤系果実のニュアンスに、燻し香、紅茶、カカオがうっすらとかかり、いい感じの熟成感をもたらしている。口に含めば、優しい味わいで、品のいい酸味が心地よく、滑らかなタンニンとのバランスもいい。奥行き感はあまりなく、それでいて軽すぎない味わいは、サビニーらしくもあり、それでいて余韻はクラスを超えた長さがあり、熟成感とも重なり、ちょっと幸せ感も漂ったりする。今頃に飲む1997年のブルゴーニュは、赤も白も果実味と熟成感が両方楽しめて、とてもおいしいので、ついつい注文してしまったりする・・・。 ところでサビニー・レ・ボーヌは赤系果実が支配的で、酸味が特徴で、幾分軽く、悪く言えば鉄サビのようなニュアンスがでがちであるが、最良の造り手を選ぶなら、これほどまでに味わい深く、しかもたっぷりとした熟成感を味わえるから、うれしくなる。サビニー・レ・ボーヌがおいしいと、俄然食卓も盛り上がり、比較的コストパフォーマンスにも長けているので、何とも心も豊かになるから不思議である。 今回のワインはピモンティエールという村名畑指定で、限りなく平地に近く、場所的に好条件とは言いがたいが、この村を代表するモーリス・エカールはそのハンデを見事に克服し、この村の1級やボーヌの村名以上の味わいが楽しめるから、なおうれしい。 また火を通した牡蠣との相性もよく、大変幸せな食卓に感謝である。 以上 |