ジャック・プリュール
試飲日 2004年01月31日
場 所    神奈川県某所     
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOC赤ワイン
生産者 Domaine Jacques Prieur (Meursault)
Vintage 1995
テーマ ミュジニー
ワイン MUSIGNY Grand cru

<特級ミュジニー>
 
抜栓後すぐINAOグラスへ。ガーネット系の深みのあるルビー色。抜栓と同時に華やかで強烈な香りがあふれ出してくる。ジャム系の果実香にはカシス、フランボワーズ、イチゴ、プラムなどが複雑に絡み合い、紅茶や枯葉系の熟成モードも品よく混ざり、その具合もすばらしい。香りを探すよりも前に向こうから突進してくるようなパワフル勢いである。口に含めば、厚みのあるボディ感がすばらしく、丸みを帯びたタンニンと、しっかりとした果実酸に口の中が幸福感で満たされていく。複雑で、エレガントで、豊潤で、このいたく官能的な味わいは、さすが特級ミュジニであり、1995年という一般的に地味目の味わいを醸し出すビンテージにして、この華やかさは目を見張るような驚きである。そして押し戻ってくるバックテーストに、しばらくは最高の酔い心地に身を任せたりする。

 1995年は硬い酸が特徴的で、閉じ気味のかなりクラシックな味わいのワインが多く、ワイン好きにはその開かせ方が腕の見せ所的なビンテージであるが、このミュジニーは、ただ素直に抜栓しただけで味わいが華麗に爆発するから凄い。飲み手は、ただそのパワーに身を任せればいいのである。

 ミュジニ恐るべし。畑はヴージョ城の背後にあるコンブドルボーと呼ばれるミュジニーの小区画でジャック・プリュールの単独所有である。ジャック・プリュールはアントナン・ロデの資本参加を得て、財政面が安定し、最高のワイン造りを実践する優良ドメーヌのひとつ。


以上
 


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