ボルドー飲み比べ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年02月06日など | |||||||||||||||||||||||
<シャトー・マルゴー> 抜栓後デカンタして2時間経過後に仕様不明のボルドー用グラスへ。紫色系の濃いルビー色。香り立ちにそれほどの勢いはなく、カシスやプラムの果実香に、土、鉛筆の芳香が複雑に加わり、時間と共にミルキーな香りも加わってくる。口に含めば滑らかな味わいで、丸いタンニンが印象的。酸味はそれほど強くなく、エレガントながらややこじんまりとした印象を受ける。余韻はそれほど長くはないが、優しくエレガントという意味においての「女性的」という表現を当てはめるなら、なるほどと思わせる品がある。角が取れていて、すでに飲み頃というか、もう一本持っているならば体調の良い日に、早く飲んだほうが良いのではないかと思ったりする味わいである。 <シャトー・ラフィット・ロートシルト> 抜栓後キャプテン型デカンタに移して2時間半経過後に仕様不明のボルドー用グラスへ。紫色系の濃いルビー色。香り立ちはシャトー・マルゴーよりも強く、印象的ながら、大筋の香りは共通している。カシスやプラムの果実香に、土、鉛筆の芳香が複雑に加わり、時間と共に焦がした感じやミルキーな香りも加わってくるからだ。口に含めば酒質の高い、滑らかな味わいで、丸いタンニンが印象的。酸味も心地よく、ボディ感もしっかりとある。複雑でエレガントな味わいは、シャトー・マルゴーよりもインパクトが強い分、お買い得感があり、分は良いが、これは比べ飲みしたから判断しうるだけで、単品で楽しめば、それぞれのボルドーのおいしさを享受できることだろう。 両者の比べ飲みは、酒質の違いが興味をそそらせ、1855年の格付でラフィットが第一位、シャトー・マルゴーが第二位だったことを1997年ビンテージでも納得させられる結果となった。両者とも早飲みタイプに仕上げられていて、2004年現在たっぷりとその味わいを楽しめるので、直近の記念日あたりに飲みたい逸品だろう。 以上 |