コンフュロン・コトティド | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年02月07日 | |||||||||||||||||||||||
<ヴォーヌ・ロマネ1級スショ> 抜栓後すぐロブマイヤー・No.3グラスへ。コトティドらしい極めて薄いルビー色で、向こう側が楽に透ける桜色系のマイ・フェバリット・カラーである。香りはヴォーヌ・ロマネらしい妖艶な香り立ちで、カシスやイチゴ系の果実香をベースにアジアンスパイスやバニリンオーク、なめし皮が濃縮感を持って香り立ち、腰で感じる麝香(ムスク)もあるようで、何とも怪しげである。そして抜栓後しばらく経つ頃には、御香のニュアンスが立ち込めてくるからに、ちょっとどきどきモードの妖艶さ加減である。この香りこそヴォーヌ・ロマネに求めるもので、ほぼ理想通りの完璧なヴォーヌ・ロマネの特徴ある香り立ちにしばし言葉も出ない。口に含めば、薄い色合いにもかかわらず、うまみ成分が豊かで、酸味と滑らかなタンニンと豊かな果実味のバランスも最高潮である。余韻は一級とは思えないほど長く、グググと拳を握り締めるほどの充実感である。 スショは特級ロマネ・サン・ヴィヴァンと特級エシェゾーに挟まれた一級畑であるが、その地理的名声にもかかわらず、結構拍子抜けするワインも散見され、一級に甘んじる理由も納得せざるを得なかったりするが、コトティドのスショは明らかに特級に準じる味わいである。濃い色合いになりがちな1999年の恩恵を受けつつ、ここまで色合いが薄いと、色合いとうまみのギャップに翻弄されつつ、とても幸せになれるから不思議である。 ヴォーヌ・ロマネ恐るべし、である。そして先日訪問した際の若きイブ氏の不敵な笑いが思い出され、その笑顔が裏づけされた思いに感激である。 以上 |