レ・フォール・ド・ラトゥール | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年03月18日 | |||||||||||||||||||||||
<レ・フォール・ド・ラトゥール> 抜栓後3時間近く経ってISOグラスにて。濃いボルドーレッド。香りはボルドーのポイヤック全開で、黒系果実と西洋杉、鉛筆のニュアンスにミルク系の優しい香り立ち。口に含めば、丸みを帯びたタンニンが好印象で、酸味とのバランスもこなれた感じがしている。ボディ感には厚みこそないものの、シルキーな滑らかさを持ちつつ、極上ボルドーにみられる荘厳さを兼ね備えているからうれしくなる。うまみ成分もたんとあり、余韻も長い。そして、時間と共に程よく熟成したウォッシュチーズのごとく滑らかで温かみのある香りがグラスを満たす時、思わずボルドー恐るべしと口走っている自分に気がついたりする。この香りが出ると、ちょっとグラスを持って返りたい症候群なのである。また、空になったグラスに残存するブーケとの共通点があり、香りの面からも熟成のピークを迎えていることが想像でき、しばらくは至福の時を温めたりするのであった。 1991年はポイヤックにとってそれほど長熟タイプのビンテージではなく、13年の時を経て、今まさに飲み頃のピークを迎えているような趣がある。しかしうまい。このワインのおいしさを知るとき、シャトー・ラトゥールの志の高さを痛感し、ボルドー再認識の旅に出発しそうな気配を持ちつつ、とりあえずは滅多にないことだが、ワインのおかわりなどしてしまったりする。 今回は某氏のご配慮により実現した出会いに感謝と共に、いやいや、ちょっとびっくりで、うれしくなってしまった。久しぶりにボルドー買っちゃおうかなあと思いつつ、価格を聞くとこれまたビックリ。なんとすばらしいコストパフォーマンスなのだろう !! ブルゴーニュ魂垂涎のボルドーワインに感激である。 以上 |