アルベール・グリボ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年03月27日 | |||||||||||||||||||||||
<ムルソー1級・ペリエール> 冷やして抜栓後すぐISOグラスへ。深みのある金色は、熟成したシャルドネに数多く見られる美しい色合い。香りは豊かで、上品な蜂蜜ワールド全開。うっすらとしたバターがあり、燻し香は蜂蜜香の裏に見え隠れしている。予想に反し、カラメル香などはなく(時間をかけて楽しめばでてきたのかもしれないが・・・)、いわゆるケバクない清楚な装いである。 口に含めば、ミネラル感が心地よく、うまみ成分もたんと載っている。全体的にボディ感は重厚ではなく、こってり感はあまりない。どちらかといえばストレートでエレガントな味わいなので、何の抵抗もなく喉を通過し、究極の食中酒としての役割の方が大きいのかもしれない。余韻は長めながら、期待していたほどではないところが、熟成の妙を感じたりする。 1992年という偉大なビンテージをして、この色合いとハニーベースの香りにはすばらしいものがあるが、味わい的には個人的な好みからすれば、ムルソーを期待するとやや軽めのニュアンスがあり、今でも十分おいしいの範疇に入るものの、もう少し早めに出会いたかったという思いも強かったりする。しかし、貴重なワインゆえに、再会は難しく、ワインの儚い出会いに、ちょっと感傷的になったりもする夜なのである・・・。 以上 |