ルメール・フルニエ
試飲日 2004年06月14日
場 所    鶴橋
照 明 白熱灯?
種 類 フランス ロワール地方白ワイン
生産者 Lemaire Fournier (Brenne - Val de Loire)
Vintage Non (2002)
テーマ 某誌の表紙を飾るワイン
ワイン Vin de Table français L'AUTRE

<テーブルワイン (ロートル)>
 
抜栓後すぐINAOグラスへ。薄く黄色味がかった色調にどぶろく系の白い濁りが加わる何とも個性的な色合い。微発泡というよりは、発泡していて、それはあたかも前日に飲みきれなかった天然酵母を謳った地ビールをコップに注いだ時のような、妙な発泡感がある何とも面白い印象だ。香りには酵母の香りがあり、まさにビールのよう。しかしリンゴやグレープフルーツのような果実香が新鮮で、フレッシュジュースのようでもあり、シードルのようなニュアンスも感じられる。口に含めば、爽やかな酸味が好印象で、なぜだか言いようのないHAPPYさに包まれ、笑いも込み上げる。うまい。うまいが、やはり発泡している。ミネラリーで、しっかりとした味わいは複雑みもあり、うまみが乗っていて、なんだこりゃ、といいつつグラスはみるみる空になっていく・・・。

 このワインは本日?発売のワイン雑誌の表紙に採用されたワインで、その編集長の思いのたけが、レビューにも反映されている。シュナンブラン100%で、AOCトゥーレーヌの構成要件を満たせず、ヴァン・ド・ターブル・フランセとしてリリースされたもの。ロートルとはフランス語で、もう一方の、の意。エチケットに絵がかれたアヒルの親子を黒いガチョウ?が遠くから眺める図柄は、このワインがAOCの規定に外れたことを暗示しているようで、いとおしさを感じる名画である。

 もしこの世に、ハッピーワインというカテゴリーがあるならば、間違いなくその代表になるワインのひとつで、飲み干した瓶を飾っておきたくなる気持ちに素直になりたいと思ったりする。ただ某誌の飲み頃予想は2013年までとなっているが、そこら辺には違和感を覚えつつ、今年の夏はこのワインがあると思うと、やはりハッピーになるから嬉しい。コストパフォーマンスもすばらしいし・・・。

 ちなみにルメール・フルニエのワインは、実は某所で結構飲んでいて(HP未掲載)、セミナー等で紹介したいワインのひとつだったりする。(7/10の渋谷を皮切りに・・・)


以上
 


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