クリュッグ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年07月19日 | |||||||||||||||||||||||
<クリュグ 1990> 冷やしすぎず、空調の効いた室温より少し低めにて抜栓後すぐリーデルのフルートグラスへ。琥珀に近い黄金色からは木目の細かい泡が上品に立ち上っている。香りは複雑で、蜂蜜香やトースト香、ヘーゼルナッツやピーチやアプリコットといった香りが豊かに、上品に香ってくる。口に含めば、重層ながら、フレッシュな果実味も印象的で、1990年という14年前の歳月を思う時、この意外なまでの若々しさはちょっとしたサプライズである。口に含むごとに、重みは増していき、それでもシャンパーニュ特有のきりりとした酸味がボディを引き締めている。余韻も長く、さすがはクリュグの満を持しての1990年ビンテージ・シャンパーニュ。豪華絢爛にして、若々しさが印象的な名品だろう。 うまいです。(←当たり前ですが・・・) このクリュグ1990は、一週間前に甲府某所にて堪能させていただき、そのときはシャルドネ用のグラスやロブマイヤーのバレリーナでいろいろ楽しんだが、グラスを換えれば趣も変わる。シャルドネグラスでは酸味を大いに感じさせ、バレリーナはトータルでの調和を達成させる。クリュグという市場最高級のシャンパーニュは、その強力な底力を大いに見せ付けつつも、大人の余裕を感じさせる逸品だったりした。 店頭での3万円弱(税込み)という市場価格は、どうかと思うが、そもそもこのクラスのシャンパーニュでは、値段を気にしていては楽しむことも出来ず、大金持ちのグラスシャンパンという位置づけが最も収まりがよさそうではある。クリュギスト・・・という人々、または生き方・・・。こういうシャンパンをごくごく飲み干す生活にも憧れつつも、それが今の生活よりも幸せかどうかは、???という感じもしたりする。 いずれにしてもみんなで割り勘で飲んでも美味しさは変わらないと思うので、セミナーなどで紹介してみたいシャンパンかもしれない。シャンパーニュの頂点を知ることで、見えてくるスパークリングワインの奥深さがあることもまた現実なのだから。 たまにはみんなでクリュッグの1990を飲もう・・・。みんなで同時にクリュギストになろう・・・。それもきっと悪くはないだろう(自分調べ)。 以上 |