ベルナール・デュガ・ピィ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年09月04日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ キュベ・アリナール> 抜栓後すぐデカンタージュして、すぐさまボトルに戻し、二時間ほど待ってからブルゴーニュグラスへ。ムラサキ含みの濃いルピー色で、これがデュガ・ピィらしくもあるが、最近はこの濃さが苦手なので、もっと薄くしてくれると嬉しいなあと思いつつ、香りを楽しむと、カシス、ブルーベリー、ブラックベリー、スミレなどがボリューム感をもって香っている。口に含めば、豊かな果実味が心地よく、ボディのあるふくよかな味わいが好印象だ。タンニンは丸みを帯びていて、酸味とのバランスも球体に近いほどよい。うまみものっていて、さすが2002年のデュガ・ピィは一工夫すると美味しいなあと思ったりもする。(抜栓後すぐグラスに注いでも、硬いばっかりでちっとも美味しくない・・・(自分調べ)) 余韻は長く、そもそもこのワインはジュブレ・シャンベルタンの格下げバージョンにして、その味わいも納得するものである。時間と共に、焦がし香も現れつつ、しかし一方で力強さも失いながら、予想外にへこたれるスピードもはやいので、そう長くはグラスで楽しまず、ゆったりながら、節度ある範囲内で飲み干すのがよいのだろう。 そして想像するに、今飲んでも大変美味しいが、数年後に楽しむのも、爆発しかねない果実味の陰に隠れがちの要素を探せそうなので、もう一本あるなら、ちょっととっておきたいと思ったりもしつつ、高価格ゆえのコストパフォーマンスの悪さも大いに目立ち、三分の一以下の価格で、同じ酒質のワインを探すのも簡単そうなので、ここは何ともいかんともしがたいジレンマに陥りそうである。 以上 |