ベルトラン・アンブロワーズ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2004年09月04日 | |||||||||||||||||||||||
<特級コルトン・ル・ロニェ> 抜栓後すぐデカンタージュして、すぐさまボトルに戻し、二時間半ほど待ってからブルゴーニュグラスへ。かなり濃い目のルビー色。香りにはコルトンを象徴するぬめりとした艶かしさがあり、熟した黒系果実のニュアンスが好印象だ。口に含めば、濃縮した果実味とそれを陰ながら支える丸みを帯びたタンニンと程よい酸のバランスがすばらしく、とろりとしているのに、くどくないまろやかな味わいにして、鉄サビっぽさのない抜けのいい後味が、とてもいい感じである。余韻も長めで、コート・ド・ニュイほどの大きさや華麗さこそ感じないものの、とてもバランスよくまとまった味わいは、さすがは2002年であり、コルトンの特級たる実力だろう。 素直に美味しく、今飲んでも楽しいし、20年後に再会できるものなら、そうしたいと思わせてくれるところが凄いかも知れない。コルトンに魅了された某氏をして、コルトンの古酒を飲めば、人生観が変わるというその影響力を想像するに、なるほどこのワインが20年の歳月を経て到達する姿を考えると、自然に涎も垂れそうで、それを手で隠しつつ、しかしこの味わいを今知らずして、20年後もへったくりもないと思うのだった。 20年後のある日のために、今その基準を作る・・・。悪くない作業だ。 以上 |