ルネ・ブーヴィエ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2005年01月28日 | |||||||||||||||||||||||
<マルサネ・ル・クロ (モノポール)> 少し冷やし目に抜栓後すぐINAOグラスへ。香りは閉じ気味で、柑橘系と共にナッツやバター香が漂いつつも、幾分おとなしめである。口に含むと、ボリューム感のある豊かな味わいに、おおっとナイスな感じが全身を駆け巡る。ワインに厚みがあり、心配された酸も、全体をキリリと引き締めるほどにはないが、きちんと存在し、悪くない印象だ。余韻はそれほど長くはないが、2003年の酷暑を思い浮かべながら、ゆっくりと味わえば、あの暑さの中で、ここまで美味しいワインが造られるとは、マルサネの魅力再発見なのである。 もちろんも、いつものブルゴーニュの白に見られる酸は、やはり弱く、ブラインドで出すならば、南の国のシャルドネと間違える可能性も否定できないが、これこそがビンテージの個性と読み解くならば、あの年のひどく暑かった夏を思いつつ、天の恵みを大いに味わいたかったりもする。2003年のブルゴーニュの白を知るには、マルサネの白は欠かせないアイテムだろう。これからドシドシ、というほど生産量は多くないが、日本入荷するであろう2003年の白に、注目しつつ、その年の個性を楽しめたらちょっと楽しい夜になりそうである。 以上 |