クリュグ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2005年09月18日 | |||||||||||||||||||||||
<クロ・デュ・メニル マグナム> 気持ち冷やして、抜栓後すぐINAOグラスへ。奥行きのある黄金色で、それは美しい色合い。香は、マロンフレーバーや燻したヘーゼルナッツやハチミツ、バター、などが複雑に、そしてエレガントに壮大な奥行き感をもって花開いている。味わいは、酸味ベースのクリュグらしい味わいで、木目の細かい果実味と熟成のバランスがすばらしい。豊潤の中のクリュグらしい酸味。余韻は長く、押しもどってくるうまみ成分に、酸味のニュアンスが重なり、至福の時を醸しだしている。 パカラのオノローグシリーズ・シャンパーニュに注げば、美しい泡がきりりと立ち上り、収穫から17年の時を経て、まだまだ泡が健在なところが、マグナム瓶のなせる業でもあり、クリュグの丁寧さが伺えたりもする。 個人的に、ひさしぶりのクロ・デュ・メニルであるが、芳醇と酸味の不思議なバランス感覚に、シャンパーニュの奥深さを思い知らされ、またブルゴーニュグラスで白ワインとして飲もうとするなら、強烈な酸味が全面に出すぎて、シャンパーニュとして飲まれることを、その味わいの上に、メッセージとして載せてくれるところも楽しかったりする。それは北のシャルドネの個性に由来するためだろう。 いずれにしてもこの味が、世にクリュギストを輩出し、彼等にその名を名乗らせるのだろう。偉大なシャンパーニュである。 おしまい |