ボーム・ド・ヴニーズ
試飲日 2001年3月25日
場 所    神奈川県内某所       
照 明 蛍光灯
種 類 酒精強化酒 ヴァン・ドゥ・ナチュレル
生産者 Vignerons de Beaumes-de-Venise (Beaumes-de-Venise)
Vintage ---
テーマ 甘口をサービス。
ワイン MUSCAT de Beaumes-de-Venise
 

<味わい>
 ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ。ミュスカ種から造られる天然甘口ワイン。色合いは極薄い金色。軽い甘口が心地よい。ダージリン茶のさっぱりした甘さを感じる。食後のほんのひと時、焼き菓子と共にいただけば一層その甘さが引き立つだろう。エチケットに良く冷やしてから飲んでねとアドバイスがあるように、きりりとした味わいには冷たい温度が大切だ。2800円という値段を考えると非常にお買い得な一本である。酒精強化酒なので抜栓後も何日かは楽しめるし、ちょっとしたパーティの最後に、このワインが一本あれば、なんだか場も和やかになりそうだ。甘口なのでそんなに多くは飲めないが、この甘さが食後にあるのと、ないのとでは大きな差があるだろう。例えば、ケーキ作りの教室が終わって数名の奥様方の作品を戴くとき、このワインは素敵な時を演出してくれる。もちろんそんな場に呼んでもらえれば、の話ではあるが・・・。
 ちなみにボトルの裏面によるとメロンとの相性はバッチリで、フォアグラやお菓子、全てのデザートに合うという。なるほど、すごくあいそうだ。今度試してみよう。

 例えば人生の勝負にでる夜、食後のひと時には世界三大貴腐ワインやビンテージポート、オールドビンテージマディラなどが必須だが、日常生活ではこのミュスカが欲しくなる。せちがない世の中、寝る前くらいこのワインと共にゆったりと過ごしたいものだ。でも寝る前に飲んだら太っちゃうかな。歯も磨かないと・・・。


<ヴァン・ドゥ・ナチュレル>
 フランスの酒精強化酒。主にラングドック・ルーション地方で造られる甘口ワイン(今回のワインはコート・ド・ローヌの南部)。ワインの発酵途中で蒸留酒を添加して発酵を止め、ぶどうの甘みを生かしたワインである。最低アルコール度数は15%。直訳すれば天然甘口ワイン。添加される酒精は同じ葡萄から造られている。ちなみに今回のワインは世界の名酒事典97では、この項目のトップを飾っている。


<ヴァン・ド・リクール>
 フランスの酒精強化酒。上記のヴァン・ドゥ・ナチュレルより格が下とされる。それはリキュールを添加したワインだからであり、ワインは自然の恩恵が大きいほど良しとされるためである。発酵途中または発酵前の葡萄果汁にアルコールを添加して造られる。コニャック地方のコニャックを添加して造られるピノー・デ・シャラントが有名。


<酒精強化酒>
 ワインの発酵途中または発酵後にアルコールを添加して造られるワインのひとつのカテゴリー。ポルトガルのポート・スペインアンダルシア地方のシェリー、マラガ・イタリアシチリア地方のマルサラ・ポルトガル領のマディラなどが有名。これらの産地以外で造られる甘口ものはデザートワインとして全世界で造られている。このレポートでも日本のサドヤを紹介している。

以上


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