ブルゴーニュにて
試飲日 2001年4月28日-5月3日
場 所    フランス国内某所
照 明 いろいろ
種 類 フランス AOCワイン
生産者 いろいろ
Vintage いろいろ
テーマ ブルゴーニュにて。
ワイン
Champagne 1/4・・・・・・・・・・・・・・・・・・LAURENT-PERRIER

1997 Gevery-Chambertin 1er Cru Les Champeaux ・・Philippe LECLERC
1997 Gevery-Chambertin 1er Cru Les Cazetiers ・・Philippe LECLERC
1997 Gevery-Chambertin 1er Cru La Combe Moines ・Philippe LECLERC
1998 Chambolle-Musigny Les Babilleres・・・・・・Philippe LECLERC
1997 Nuits-St-Georges 1er Clos de la Marechale ・Maison FAIVELEY

1989 Pommard ・・・・・・・・・・・・・・・・・・Chateau de Pommard
1999 Marssanay Rose ・・・・・・・・・・・・・・Chateau de Marssanay

1997 Chassagne-Montrachet rouge ・・・・・・・・Olivier LEFLAIVE
 

<始めに>
 今回は特別企画です。ひょんなことからブルゴーニュに行くことになって、かの地で飲んだワインのリストをつくりつつ、個人的な思い出にふける今日この頃です。


<ローラン・ペリエ>
 某外資系航空会社の機内サービスにはシャンパンが出るという噂があるが、本当にでてきた。1/4ボトルにしてキャップ式ではあるがAOCシャンパーニュの実力は垣間見せている。機内で飲むシャンパーニュはなんだかとても優雅である。


<フィリップ・ルクレール>
 ジュブレ・シャンベルタン村観光案内所の隣、ルクレールの店舗にて。観光客相手の無料試飲会を随時実施しているようで、ご相伴に預かった。ロバート・パーカーの本が飾ってある部屋でのテイスティング。パーカーが五つ星にて評価しているページを一般客に紹介する様は、あたかも日本でマスコミに紹介されてその記事を壁に飾るラーメン屋のようでもある。弟のルネのワインも飾られていた。昼休み明け直後に訪問するが、すでにフランス人女性三人組がワインを囲んで交渉している。話の内容までは聞き取れなかったが、どうやら彼女らはワインには詳しくないらしい。店側が用意した資料に目を留めながら店員の話に耳を傾けている。その傍らで私の試飲が始まった。試飲後のワインは飲み干すようで、捨て場はなかった。ボトルが半分ほど空いていたが、そのままぼってりとしたテイスティンググラスへ。ジュブレ1級トリオは荒々しく、いかにもフィリップといった感じ。暗めの店内で一筋の白熱灯の明かりに照らされたルビー色はなんともいい色である。シャンボール・ミュジニはフィリップの個性が前面に出すぎていて、なんとも荒々しい。 この村に求めるのは繊細さだよなと思いつつ、すっかり飲み干してしまった。店員に日本での評判のよさを語りつつ、彼が満足したその隙に店を後にした。どうやらみんな購入しているようで、平均180Fならば買ってもいいかなと思いつつ、750mlのワインはこれからの道程を考えるとちょっと重かった。


<フェブレー>
 ニュイ・サン・ジョルジュ村の三ッ星ホテルのレストランにて。1/2ボトルながらフェブレーの単独所有の1級畑である。一日中歩いたあと、一人で飲むにはこの半分のサイズがちょうどいい。ブルゴーニュ名物のエスカルゴ12個セット(ニンニクとオリーブオイル風味)には合わないが、軽い土壌香を伴った明るい味わいは、急速に眠りの世界に誘ってくれた。ニュイ・サン・ジョルジュ村で飲むニュイ・サン・ジョルジュは理屈を超えてうまい。


<シャトー・ド・ポマール>
 30Fの入場料を払って一通りセラー内を見学したあとに、ニュージーランドからやってきた男女10人組みと共に試飲。彼らの訛りの強い英語は全く理解できなかったがリーダー格のニイチャンとしばしの談笑。本当はまつげの長い丸顔の彼女と語り合いたかったが、異国での出会いもいいもんだ。1989年らしいがエチケットはなくコルクにもビンテージの刻印はない。本当にポマールかと疑いつつも、シャトー・ド・ポマールらしい強い中にも優しい飲み応え。ポマール村で飲むポマールもまた美味い。ニュージーランドの彼らはアルコールには強くないらしく、余ったワインはほとんど私がいただいた。セラー内は当たり前のことだがヒンヤリとしていて、電気を消すと真っ暗だった。お土産コーナーでワインを奨められたが、こっそり抜け出すことに成功した。このワインのビンは個性的だが、やたら重い。自転車に乗ってランランランの予定なので、体力の消耗の原因は背負い込めない。澱が舞うのも心配ということで。


<シャトー・ド・マルサネ>
 ボーヌ駅前の二つ星ホテル内の定食屋的なレストランにはいいワインはなかった。ネゴシアン系の最近のビンテージがワインリストを飾っている。一日中自転車に乗っていたため、かなりグロッキー。今宵はさらりとアルコールが欲しい。ロゼはいい。食事にも合わせ易く、なんとも安価である。メインディッシュに白身系の肉料理が登場。小骨があるものの、その骨も噛み切りやすくとても淡白。ロゼにぴったりだと思いつつ、よくよく見るとカエルだった。前日のエスカルゴはサザエのつぼ焼きの変形のようで違和感はないが、カエルは遠き日の理科の実験室を思い出させた。不味くはないが、なんでカエルの足くわえてるんだと思ったら泣けてきた。隣のオヤジのうまそうな赤身肉が少しだけうらやましい夜になった。ロゼなら飲みきれるかと思ったが、半分飲んだところでフラフラになり、そのまま部屋にもぐりこんだのだった。


<オリビエ・ルフレーブ>
 パリはオペラ座近くのレストランにて。ここにもいいワインはなかったが、シャサーニュ・モンラッシェの赤に目がとまった。このワインに合う料理を注文して、パリ在住の友人と夕食。土っぽさの中に甘さが香るが、鉱物的で酸味のバランスがやや・・・。まあそこはネゴシアン系のシャサーニュの赤。されど食事と合わせ易い。この味が本来の食中酒としての目的を達成しているとも言える。ブルゴーニュの薄いルビー色はパリの夜にも映えていた。


<まとめ>
 フランスでもレストランのランクに合わせてワインもラインナップされているんだと実感。ドリンキングレポートに登場するワインは三ツ星にしかなさそうである。日本でのワインの出会いに改めて感謝したい。ところで、今回はちっともワインレポートになっていないな。まあたまにはご愛嬌ということで。

以上


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