ポール・ペルノ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年6月26日 | |||||||||||||||||||||||
<特級ビアンヴニュ・バタール・モンラシェ> くすみがかった深みのある金色には若干グリーンも見つけられる。深みのあるマロンフレーバーが快適で洗練された上品さを伴っている。とろみも十分あり、身悶えするほどのインパクト。うまい。この上品な味わいは最近の好みである。先日のドーブネ節の余韻がいまだ覚めやらず、今もなお圧倒されつつも、ポール・ペルノのしっかりとした落ち着きのある飲み応えには、造り手の個性とともにシャルドネの多様性を思い知る。まさに至福のひとときである。 畑はバタールモンラシェに囲まれるように、ピュリニー・モンラシェにのみある。ポール・ペルノはシャサーニュ側の一角を所有しており、その特徴はシャサーニュ系の味わいをもつ。今回のワインはビンと同じ色のワックスシーリングされた特別キュベ。長期の熟成に耐えられるようにしてあるのだが、幸か不幸か早速開けた飲んでしまった。そして飲んでしまってから、これは幸せだと実感した。もう一本あれば、今度は5年後に飲みたい。 <特級バタール・モンラシェ> ビアンヴニュも濃い色合いだったが、バタールはさらに濃くしたゴールドに輝いている。まさに輝きのある金色だ。この色合いも美しい。見ているだけで夢心地。香りは強烈なバター香とヘーゼルナッツがバランスよく絡み合い、鼻から抜くと無垢なハニーが鼻腔をくすぐってくる。格の違いを見せ付けられた。すばらしい。口に含めばアロマと同じナッツ系のふくよかさとシャープな切れがあり、しっかりした酸がいつまでもつづく余韻をサポートしている。これはすばらしい。ただ強いて言えば、あまりの濃さゆえに量はそんなに飲めそうにない。二人で飲んで、ようやく空けられるか微妙である。4人のグループのにぎやかな食卓に彩られるのも、素敵だろう。 このワインもグリーンのワックスシーリングの特別キュベ。畑はシャサーニュ村にもまたがるが、ポール・ペルノはピュリニー側に所有している。つまりはドメーヌから一直線に歩いてすぐのところ。近いぞ、これは。ワインはいかにもピュリニーらしい特色を備えているので、ビアンヴニュと比較して飲むと、個性がわかりやすく非常に楽しいひとときを堪能できる。本拠地の目の前の畑ということは木目細かい手入れが想像できて、あの斜面を思い出すとき、思わずほほも緩むというものだ。価格は前作より4000円ほど高いが、その差は価格以上にあるかもしれない。感謝。 以上 |