今年出会ったワインは、いろいろあってボトルの数にして1,000本以上ありますが、今年は今までになく個性的なワインに出会うことができ、また巨艦系ワインの凄さも体感できたワイン日和な一年でした。今年のテーマはなんといっても「ハッピーワイン」なにやら突出した個性を持ちつつ、飲みながらなぜかハッピーな気分にさせてくれる不思議なワインが心に残ります。
また日本のワインとの鮮烈な出会いもあり、昨日も塩山某所のワイナリーで大掃除の邪魔をしつつ、ワイン談義に花を咲かせていただきました。(自家製干し柿、最高にうまい・・・感謝です)。ブレイクの予感漂う日本のワインの将来はどうなるのか。来年もっと近づいていきたいですね。
さて、ハッピーワインに順番立ては似合わないですが、今年のお気に入りをいくつか紹介したいと思います。どれも今年の名場面よろしく、思い出深いワインです。
【キザン・甲州 2001 et 2002 機山洋酒工業】
日本 山梨県 甲州100% 1200円 720ml
土屋ご夫妻の明確なコンセプトと緻密な設計図のもとで造られた逸品は、なにげない日常生活の食卓によく似合います。日本固有の甲州という葡萄品種に光を当てつつ、飲み飽きない味わいに、ほっとしたりします。ワイナリー直売価格1200円というのも素敵です。博学な土屋ご夫妻の関西系なお人柄を思い起こしつつたっぷり飲むと、より一層ハッピーになります。また、希少なスパークリングワインは、おととい山梨県某所で「大人買い」してしまいました(笑)
【冬花火 甲州微発泡ワイン 奥野田醸造】
日本 山梨県 甲州100% 635円 300ml
12月21日に山梨と長野の某コンビニ(7-11)で発売された限定品。このワインは、ある意味で日本のワインの快挙かと思います。中村さんとコンビニ、お役所のコンビネーションが生み出した逸品は、瓶内発酵のままコンビニの完全チルド輸送によりお洒落なパッケージに入って販売されています。残念ながら上記二県意外では購入できず、ワイナリー販売分も完売のようですが、山梨に、このワインを買うためだけに、行く価値ありです。日本ワインの風穴をガツンとあけるワインです。どう凄いのかは、近日UP予定のWINE
DRINKING REPORTにて。またはどこかの雑誌に書こうかな・・・(笑)。
【VdT ロートル (2002) ルメール・フルニエ 】
フランス・ロワール地方 シュナンブラン100%
このワインは某誌の表紙を飾りましたが、ハッピーワインの代表格。スティルワインなのに、微ッ発泡っしつつ、なぜか地ビールのような酵母の香りあふれる不思議な味わい。このワインの魅力は、なんといっても「誰かに飲ませたくなる」こと。笑いながら、こんなのあり?的なハッピーさに、嬉しくなります。またルメール・フルニエの一連のラインナップは比べて飲むとこれまたハッピーに。シュナン・ブランの魅力に迫れますね。お洒落なエチケットも、玄関に飾りたいワインの筆頭格です。
【ボジョレー 2003 ジャン・ジル・シャスレー】
フランス ブルゴーニュ・ボジョレー地区 ガメイ100%
イチゴのジャムのつぶつぶ感と、綿菓子のような香りにとてもハッピーにさせてもらえた逸品。石灰質土壌の軽やかな味わいと微妙な残糖感が印象的でボジョレーの新たなる発見に、心躍りました。個人的にはロゼよりノーマルタイプが好きですね。
【VdT パタポン アンリ・ブリソー】
フランス・ロワール地方 ピノ・ドニス100%
「だってパタポンなんだもん」これは、今年の流行語大賞にノミネートすらされなかった呪文?です。ビオ系の還元臭が漂いつつも、その一言で全てが許されてしまいそうな、不思議な味わいでした。すでに完売とのことで、もう出会えない寂しさが募ります。
【マコン・クルジーユ 2002 アラン・グイヨ】
フランス ブルゴーニュ・マコネ地区 ガメイ100%
有機農法によって作られた泥んこがついた野菜をガブリと齧ったような素朴な味わいが印象的。田舎臭いんだけど、なんかほのぼのとする味わいは、心にしみこむようです。ちなみにビオの先駆者です。
ん。ピノ・ノワールがないぞ・・・(笑)。ということで・・・
【シュベルニ ラ・グラボット 2003 クロ・デュテュ・ブッフ】
フランス ロワール地方 ピノノワール100%
このワインは最近飲んだために印象にも残りやすく、ちょっと贔屓も入りつつも、いい感じです。癒し系の馴染む味わいは、ほのぼのとしていてハッピー。ロワールの自然派・・・いい感じですね。
【ニュイ・サン・ジョルジュ 2002 シャソルネイ】
フランス ブルゴーニュ・コートドール地区 ピノノワール100%
今年2月に訪問したシャソルネイも今年のお気に入り。日頃お世話になっている某氏曰く「シャソルネイに太陽を、パカレに月を感じる」のごとく天の恵みを感じさせてくれる逸品は、うまみに長け、偉大。お吸い物と同じ上品な味わいに感謝です。フレデリック・コサールはコート・ドールでのワイン造りに専念したらいいのにと思っているのは私だけ???
【ペルナン・ヴェルジュレス 2002 フィリップ・パカレ】
フランス ブルゴーニュ・コートドール地区 ピノノワール100%
パカレのワインの中で個人的に一番好きな味わいが、これ。ペルナンの西向きの斜面を想像しつつ、夕暮れ時の傾いた太陽を感じさせてくれる逸品は、まさに天の恵み。月も見え隠れしています。関西系のお吸い物と同じ上品な味わいに感謝です。
【その他・巨艦系ワイン それぞれに風景がありますね】
1990 ラターシュ DRC すごすぎ
1990 ブルゴーニュ ジャイエ 神様?
1987 ミュジニ ルーミエ 美味い。
2000 クロドラロッシュ リニエ 哀悼。
2002 ミュジニVV ヴォグエ 困難ながら凄い。
2001 モンラッシェ ラフォン 凄いです。
1997 CC コシュデュリ 思ひでワイン
【まとめ】
ざっとこんな感じでしょうか。外国モノは、ほとんどが自然派になってしまいました(笑)。ブルゴーニュを代表する巨艦系も、もちろんすばらしいですが、ワインの点数が低そうなワインばかりになってしまったような気がしないでもないですね・・・。しかし、ワインの点数には興味がない者として、いい感じかなと思ったりする年の瀬です。
おしまい
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