ここ数年、ひとつのワインをいろいろなグラスで試してきたが、ここらへんでひとつ纏めてみようかと思う。ただしあくまでも実体験に基づいた主観的な感想であり、個人的な目安としてここに記すだけなので、鋭いツッコミ等はご容赦いただければ幸である。
グラスとワインとの相性 写真の一部はこちら
ワイン \ グラス |
ロブマイヤー
バレリーナ
グラスV |
ロブマイヤー
バレリーナ
ブルゴーニュ |
リーデル
ソムリエ
モンラッシェ
400/7
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リーデル
ヴィノム
ブルゴーニュ
416/7 |
リーデル
ワイン
ピノ・ノワール
448/7 |
I.N.A.O. |
D.O.C.
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ヴォーヌ・ロマネ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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ジュブレ・シャンベルタン |
☆☆☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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シャンボール・ミュジニ |
☆☆ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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モンラッシェ系 |
☆☆☆ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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コルトン・シャルルマーニュ |
☆☆☆ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆☆☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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シャブリ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
他 |
ポマール |
☆☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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ヴォルネイ |
☆☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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シャサーニュ 赤 |
☆☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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他地域の自然派(栽培系) |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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他地域の自然派(醸造系) |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
☆☆ |
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ボルドー(ラフッィト・ch.マルゴー) |
☆☆☆☆ |
? |
? |
? |
? |
☆☆ |
☆☆ |
他 |
INAOグラスとISOグラスはサイズ自体は国際基準に沿っているが、材質等が微妙に異なり、価格も3倍以上の開きがある。
ただし、私の使用するINAOグラスは製造メーカーの倒産により、入手困難・・・。厳しい。
他 = 他のグラスのほうがよいと思われる
? = 未体験につき不明
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星の評価 |
コメント |
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☆☆☆☆☆ |
ワインのポテンシャルを芸術的に引き出す |
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☆☆☆☆ |
ワインのポテンシャルを極上に引き出す |
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☆☆☆ |
ワインのポテンシャルを引き出すのに適している |
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☆☆ |
ワインのポテンシャルに触れることができる |
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☆ |
ワインのポテンシャルを想像することができる? |
ロブマイヤー社のバレリーナ・グラスVは、エレガントであり、手に馴染むそのフォルムは、それを一度でも手にしたことがあるなら、手放すことができない魅力を持っている。価格は一脚15.750円もするが、ワインの価格がそれ以上する場合においては、安いといわざるを得ないところが辛い。このグラスで、ロマネ・コンティ1970、ラ・ターシュ1996を味わうならば、官能の世界から戻ってくることは容易ではない。ただし、香がこもる形状のためか、シャルドネには不向きのようで、それは1989のモンラッシェ
by DRCにおいて実証された。また自然派、とくに亜硫酸無添加系のワインには、そのエレガントさがミスマッチし、自然派のマイナス面を強調しかねないので、やめたほうがよさそうである。ところで、最近はこのグラスでラフィット2003を楽しんでいるが、そのパワーを極上のレベルで表現でき、その適合性に笑みをこぼしている。
ロブマイヤー社のバレリーナ・ブルゴーニュグラスは、ミュジニを筆頭とした女性的で可憐な赤系果実を特徴としたワインにあいやすく、シャンボール・ミュジニを飲むならば、必須のグラスであろう。特にステム(脚)の部分のフォルムは、官能といわざるを得ない魅力を持っている。またモンラッシェ系のリッチなシャルドネとの相性は抜群で、このグラスを持って、そのワインのポテンシャルを図ることもしたくなる。
リーデル・ソムリエシリーズのモンラッシェは、その名が示すとおり、モンラッシェを飲むならこれ以上のグラスはないと思うほど完璧な形状をしている。ただし、若干重いので、その重さが野暮に感じられる時があるのが辛いところだ。またポマールのような男性的な力強いワインをも受け入れる包容力があり、それは三蔵法師の掌で動き回る孫悟空の姿を想像するに、グラスマジックの妙でもある。
リーデルのヴィノム・ブルゴーニュは、一般的に広く愛用されている高級グラスなので、誰かがこのグラスで飲んだときの印象が、参考になるが、このグラスには二つの欠点があるといわざるを得ない。まずは、ボウルの形状が幾分大きすぎて、味わいの集中力がそがれるきらいがある。もう一回り小さければ、ワインがだれることもなくなるのに、と思うと残念である。そして最大の欠陥は、ステムの脆さだろう。ステムは、あっけなく折れる。折れるというよりは、裂けるという感じで、ひょんなことからステムが粉々になることも少なくなく、このグラスを採用するレストランにおいての共通の悩みらしい。リーデルは、それを知ってか知らずか、ステムのないグラスをリリースしているが、個人的にこのグラスを採用することはないので、とりあえずこのステムの強度を何とかしてほしいと思うのだった。ところで、このグラスの最大の魅力は、自然派ワインへの対応力だろう。特に亜硫酸無添加系のワインの味わいをおいしく引き出すことに成功するので、産地や品種を問わず、自然派ワインを飲むときは必須のグラスであると思われる。
リーデルのワインシリーズ・ピノノワールは、ヴィノムのステムの弱さを補強するタイプで、未だかつて一度も割ったことがないほどの強度が魅力で、時々1脚1000円でセールをしてくれるから、うれしかったりもする。ただ強度に優れているものの、繊細さと少し距離を置いているようにも思えるので、積極的には使うことは少ないかもしれない。しかし、ワインを飲みなれない人たちに、高級ワインを楽しんでいただくときに、グラスが割れるどきどき感を味あわずにすむので、入門編としては最高のグラスでもある。
I.N.A.O.グラスは、ワインをおいしく飲むための基準となるグラスだが、製造会社の倒産により、入手が困難で、割れるがままに減る一方なのが辛い。アールデコ調のリッチなフォルムが好印象で、口にあたる部分の形状も絶妙である。セミナーでお試しください。
DOCグラスは、ISOの基準を満たすテイスティング・グラスだが、1脚400円未満での購入も可能で、その体裁は値段の知るところなのが辛い。最近はこのグラスの限界を思い知ることも多い。
そのほかにもいろいろとグラスは選んでいるが、それはまたおいおいということで。いずれにしても、ワインをおいしく飲むために、をテーマにグラスを選んでいきたいと思ったりする。
2006/07/06改定
おしまい
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