レストランとは・・・その1 (2004/09/19)

 
 先日、平塚某所にてレストランについての興味深い話があり、ちょっと紹介してみたい。

 語り手はいつものブラッスリーのオーナー。彼とはセミナーなどを通じいろいろお世話になっているが、そんな彼が、レストラン経営について山本益博氏の言葉を引用し、こんなことを語ってくれた。

 「レストランは美味しい食べ物を食べるところではなく、食事を美味しく食べるところです」(出典不明)

 うーん。実に重みのある言葉だ。氏については賛否両論あることを承知の上で、この言葉の重みをしっかりと受け留める時、レストランのあるべき姿が鮮明に浮き上がってくるようで、爽快である。レストランで単純に美味しい料理を食べようとすると、変な勘違いが生まれ、出来立ての料理そっちのけで、料理の写真を撮ったりまくったり、コストパフォーマンスを意識しすぎる貧乏根性が芽生えたり、勘定払うからには言わせてもらおうなどという食えない輩も出没したりして、せっかくの美味しい食事が不味くなりそうであるが、レストランは御飯を美味しく食べるところと意識すれば、必然的にお客としてのマナーの大切さやお店のコンセプトの相互理解も深まるものと思われる。

 お店には清潔感があふれ、料理人はおいしい御飯をつくり、サービスは笑顔に、快適に、そして、お客にはマナーが求められる・・・。お客として、共にテーブルを囲む人への心配りはもちろんながら、同じ空間を共有するほかのテーブルのお客さんのためにも、食事を美味しく楽しむための心得を意識するならば、必然的にその立場に応じて、やることとやってはいけないことが線引される。すべてはおいしく食べるために。あ。ワインと一緒だ。

 レストランは食事を美味しく食べるところ、か。けだし名言だろう。

 そんな言葉を意識しつつ、今宵はどこで何を食べようか、である・・・。(← たぶん葉ちゃん)

おしまい

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