にっぽんハッピーワイン


 =============================================================
08/27 日本ワインのお宝映像的な・・・の会 お昼バージョン
 =============================================================

日 時 08月27日(土) 12:30-15:30
場 所 武乃蔵(たけのくら) おいしい酒采と創作料理のお店
       http://r.gnavi.co.jp/g885600/
       地下鉄銀座線稲荷町駅下車1分 上野駅から徒歩10分
       当日は特別営業で貸し切り
会 費 5,500円 (スペシャルランチつき)
人 数 8名さま
テーマ 日本ワイン特集・・・家族経営ワイナリーの魅力

ワイン
(順不同)
     nv   冬花火(甲州)        奥野田葡萄酒醸造
     2004 Koshuデュブルデュ    中央葡萄酒(ADV)
     nv     キザン・スパークリング   機山洋酒工業
     2003 キザン甲州         機山洋酒工業
     2003 キザン・ファミリ・リザーブ 機山洋酒工業
     2004 セレクト白          イケダワイナリー
     2003 セレクト赤          イケダワイナリー
     2003 ソレイユ甲州千野     旭洋酒
     2003 ソレイユ。クラシック    旭洋酒
     2003 甲斐ノワール        シャトレーゼ勝沼ワイナリー
     n,v,  ブランデイ(マール)     機山洋酒工業
   
お料理 Hors d'oeuvre
子持ち昆布のフリット
じゃが芋とチーズのガレット
ムール貝ブルギィニヨン
ずわい蟹をのせたトマトのムースとジュレ


Poisson
梶木鮪の瞬間炙り じゃが芋のピューレと
大根の含め煮 バルサミコ酢


Viande
豚ロースカブリ肉の夏野菜添え 黒胡椒風味

Riz
いかわたのリゾット

 さて、当日は浅草のサンバカーニバルが開催され、それに負けないような、日本のワインをラインナップ。今回のテーマは、家族ワイナリーの魅力に迫ろうというもので、キザン(土屋夫妻)、イケダ(池田親子)、旭(鈴木夫妻)の3社を飲み比べつつ、奥野田とシャトレーゼと、パーカーが点数をつけたことで知られる中央葡萄酒のワインをいろいろと楽しんでいただいた。参加予定の方々の諸般の都合が絡みつつ、当初の人数より減ってしまったが、ワインはそのままにしたので、人数よりもかなり多いワインが並んでしまったが、参加していただいた皆さんの笑顔を拝見しつつ、まずは成功と思っていいと思われた。

 今回のワインの多くは、すでに入手不可能で、「おいしいから何本かほしい」といわれても、全くそれに答えられないことを知りながら、「ここでしか、すでに味わえない = お宝映像」を裏テーマに、大いに楽しんでいただいた。フレンチで修行された武乃蔵さんのおいしい料理と共に、浅草にほど近い稲荷町で、日本のワインが大いに楽しまれたのだった。


ワインの感想

2004 Koshuデュブルデュ    中央葡萄酒(ADV)         
    あのロバート・パーカーが87-88点をつけたことで知られるワイン。ソービニョン・ブランを思わせる華やかな香で、サプライズがあるものの、アルコール度数10%ゆえに、奥行き感がなく、平べったい印象。上品な香のついたアルコール水を飲んでいるかのようでもあり、企画モノの印象は拭えない。真夏のお昼にグイグイ飲むにはいい感じ。しかし今までの常識を覆し、補糖も補酸もしない甲州ワインという点において、一石を投じている。
   
nv     キザン・スパークリング   機山洋酒工業
甲州種の魅力をスパークリングワインで表現した逸品。シャンパーニュに比べれば、品種の個性という点で物足りなさも感じるが、日本のワインの実力の高さを知るには、絶好のスパークリングワインだろう。ただ入手困難なので、求める人だけが味わえるところが辛い。
   
2003 キザン甲州         機山洋酒工業
イケダの甲州に比べて、男性的な骨格を持つ果実味あふれる白ワイン。日本のワインのブームの象徴的な白ワインとして、入手は困難を極めている。日常的に楽しむワインとして、その存在感は一目置かれるべきであり、日本人全員に楽しんでもらいたい逸品かも。
   
2004 セレクト白          イケダワイナリー
女性的で繊細な果実味は、上品で、初めて甲州ワインを飲む人を虜にすること間違いなし。洗練されているため、がっちり系白ワインが好みなら、ちょっと期待はずれるが、エレガントな白ワインが飲みたいときは、まさにビンゴなワインである。美しいワイン。
   
2003 ソレイユ・クラシック     旭洋酒
ほんのり甘いが、しっかりと辛口ワインのカテゴリーに入る甲州ワイン。この甘みをうまいととるか、甘いととるかで飲み手の意識も変わるが、例えば軽めのフォアグラ料理とあわせれば、たちまちハッピーになる代物で、どの立場で飲むかによっても味わいに微妙な差が出そうな予感。
   
2003 ソレイユ甲州千野     旭洋酒
痛恨のブショネ 残念。(でも、言われなければわからない、とは参加者の弁)
   
2003 キザン・ファミリ・リザーブ 機山洋酒工業
香には、いわゆるジャパン香があり、茎っぽく薄べったい感じが否めないが、飲み進むにつれてワインのよさが味わえる逸品。コーティングされたニュアンスはなく、またパワーもそれほどないが、和の道に通じる、しっぽりとした滋味な味わい。
   
2003 セレクト赤          イケダワイナリー
この日のベストワイン。ボトルの半分をデカンタージュしてサービス。日本の赤ワインの実力の高さを、示すに余りある味わいは、上品な樽香が優しく、ほんのり甘いアロマに包まれ、滑らかな味わいが身体に心地よい。うまい。
   
2003 甲斐ノワール        シャトレーゼ勝沼ワイナリー
イケダのあとでは、野暮いかなあと思いつつ、その野生臭さが吉と出て、男っぷりのいい感じなワインとして楽しめた。ワイン単独というよりもお肉料理が欲しくなる味わいであり、黒胡椒との相性もバッチシだった。このワインは、一部には熱狂的に支持されている。
   
nv   冬花火(甲州)        奥野田葡萄酒醸造
昨年12月発売の微発泡ワイン。すでに泡の勢いはなく、飲み頃のピークは過ぎている感もあるが、ぎりぎりのところで踏ん張っていた。ただ他のワインには亜硫酸が使われているが、このワインは未使用のため、順番を逆にしたほうがもっと楽しめたはずだと、後日気がついた。(理由については、おいおい・・・)
 
ブランデイ(マール)     機山洋酒工業
ラストはブラッククイーンから作られたブランデイ。
おいしいなあ。


 今回のワインリストを眺めれば、イケダワイナリーのセレクト赤を除いて全て山梨県産のぶどうを用いて造られていて、(イケダの一部は長野県産のぶどうを使用)、日本のワインとして、そしてなにより造り手の顔の見えるワインとして、ブルゴーニュ魂が注目するワインばかりである。

 日本でおいしいワインを造っている人たちがいる。

 情報を共有して、これからも大いに日本のワインを楽しめたら、それはとてもハッピーなことに思う。ハッピーワインの楽しみは、始まったばかり。さあ、好奇心と向上心を両脇に抱えて、日本のワインを楽しみましょう。

 

つづく





目 次   HOME

Copyright (C) 1988-2005 Yuji Nishikata All Rights Reserved.