スクープ クロ・ド・ラ・マレシャル を巡る冒険


AOCニュイ・サン・ジョルジュの最南端 2003年まではフェブレイ
メゾン・フェブレイにて 2002年の樽
霧のクロ・ド・ラ・マレシャルの畑 2003年11月現在 増築中のシャトー・ド・シャンボール・ミュジニ

増築中のセラー内部
新しくなった看板 2004年2月現在


 シャトー・ド・シャンボール・ミュジニを所有するドメーヌ・ジャック・フレデレック・ミュニレからの情報によると、現在ニュイ・サン・ジョルジュのネゴシアン・ドメーヌのメゾン・フェブレイが生産しているニュイ・サン・ジョルジュ1級クロ・ド・ラ・マレシャル(モノポール)の耕作契約(フェルマージュ)が2003年11月をもって終了し、来年の2004年ビンテージより畑の所有者の一族であるドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミュニレが葡萄の栽培からワインの醸造・販売までを行なうことになった。

 これはつまりシャトー・ド・シャンボール・ミュジニのラインナップにニュイ・サン・ジョルジュ1級クロ・ド・ラ・マレシャルが加わることを意味し、同時にメゾン・フェブレイはモノポールでかつその看板的なワインを失うことを意味する。

ニュイサンジョルジュ1級クロ・ド・ラ・マレシャル
2003年までの生産者 2004年以降の生産者
メゾン・フェブレイ
Maison Faiveley
ドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミニュレ(シャトー・ド・シャンボール・ミュジニ)
Domaine Jacques-Frédéric MUGNIER (Château de Chambolle-Musigny)


 ここで畑の情報を整理する。 
. 畑名=ワイン名 場所 面積 特記
日本語 ニュイ・サン・ジョルジュ1級 クロ・ド・ラ・マレシャル プレモー村 9.55ha 単独所有
Français Nuits Saint Georges 1er cru Clos de la Maréchale Premeaux 9,55ha Monopole
 参考資料: 「ブルゴーニュワインがわかる」 マット・クレイマー 白水社

 
 畑はACニュイサンジョルジュの南端に位置し、行政上はプレモー村ながらAOCはニュイ・サン・ジョルジュである。ここより南はコンブランシアン村になり、AOCはコート・ド・ニュイ・ビラージュとなる。畑は石垣で囲まれており、面積も9.55haとブルゴーニュの単独所有畑としては大きいほうである。従来フェブレイが長期賃貸借契約により耕作・醸造・販売を行なっていたが、契約の終了に伴い来年度以降は所有者の一族であるジャック・フレデリック・ミニュレがこのモノポールの畑を引き継ぐことになる。肝心の味わいは、その名声ほどには高くないとの評判だが、レストラン必須アイテムとしての地位は揺るぎないものであり、果たしてどう変化するのか楽しみは尽きない。変わるのか、変わらないのか。哲学の違いやパーソナリティによって何が変わるのか。この名門畑の今後が楽しみだったりする。

 なお参考までにドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミニュレのワインは以下の通り。
ワイン 面積 平均生産量/本
特級ミュジニ 1.14ha 2000-5000
特級ボンヌ・マール 0.36ha 900-1500
シャンボール・ミュジニ1級レザムルーズ 0.53ha 900-2700
シャンボール・ミュジニ1級レ・フュエ 0.71ha 1500-3500
シャンボール・ミュジニ 1.33ha 3000-7000
マール・ド・ブルゴーニュ --- 少量
 参考 ドメーヌ公式ホームページ
 

 ちなみに特級ラ・ロマネもブシャール社から所有者のリジェ・ベレール家に戻り、ブルゴーニュを取り巻く環境も日々変化しているようである。


以上

2003/05/30 UP
2003/12/09 写真添付 (撮影 : にしかた)
2004/03/02 写真追加 (撮影 : にしかた)


 HOME

Copyright (C) 1988-2003 Yuji Nishikata All Rights Reserved.