フィリップ・パカレの新ワイン
 さて、フィリップ・パカレの続報を。

 パカレは自然派の第一人者であるが、自らは畑を所有せずに(アリゴテなど一部の畑は所有している)、栽培農家との契約により、ワイン造りをしている。葡萄の栽培は、パカレの指示により栽培されているが、意に反し指示通りに栽培しなかったときは、そのワインの生産を中止している。

 たとえば、2002年のコート・ド・ボーヌの白において、栽培上の契約違反があったために、そのワインの生産を中止したという。この事例を見るまでもなく、パカレのワインに対する情熱が伝わってくるようで、なんとも心強くなる。細部へのこだわりこそ、ワイン造りの根本なのかと思うとき、背筋もピンとのびるから不思議である。

 また2004年ビンテージより、他のアペラシオンのワイン造りに着手するかもと、パカレ氏本人とお昼ごはんを一緒に食べながら教えてもらった。フランスは契約社会であるため、実際にサインするまでは分からず、またコルナスの例もあり、天候不順等により瓶詰めまで至らないケースもありうるので、気楽にリリースを待ってみようと思ったりする。日本でもし見られるとしても、それは2006年以降の話なのだから・・・。

 そのワインとは・・・。まだ内緒・・・。


 なお、パカレはおじのマーセル・ラピエールとともに来春2004年3月第二週に来日予定で、日本各地を回るらしい。飛行機嫌いの本人は神戸に寄ることを楽しみにしているようだった。

愛車に乗り込むパカレ氏

 翌週、La Mer du Vinの堀さんもパカレを訪問していて、彼女のレポートも興味深いので、そちらも覗いてみようと思うこの頃だ。余談ながら彼女とはオスピス・ド・ボーヌの某ルームで偶然会い、白ワイン片手に一緒にオークションを見たりして、この場を借りてありがとう、なのである。

 ドメーヌ訪問記

 訂正記事


以上

2003/11/28 UP
2003/12/13 大幅訂正


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