ベルナール・デュガ・ピィ 1999 | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年7月21日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ> 色合いは濃いルビー色。エッジには紫はなく、いとこのクロード・デュガとはまったく趣をかえている。果実味が豊かであるが、最近はやりの甘いアロマはない。ブラックチェリー系の大人の果実を連想させる。もぎたての黒系果実を新鮮なままお酒にした印象を受ける。ACブルゴーニュにしてしっかりとした構造を持ち、2クラス上のランクを想像するのに難くない。今回はINAOではなくブルゴーニュグラスで頂いたが、途中でへたることなく、後述の腸詰料理や力強い仔羊料理の塩加減にも負けない強さがある。このクラスの頂点を極めているかもしれない。1999というビンテージの偉大さを垣間見ることもできる。 デュガ・ピィの村名クラス以上のワインが熟成するとき、途方もないワインになりそうな予感がしてならない。数も少なく、そのために価格も高い。人気急騰中のため次回いつ会えるか不安であるが、いつか来る再会はきっとすばらしいことだろう。大変おいしいワインである。 ワインは食中酒である。今回のワインもいろんなお肉の腸詰料理と共に食したが、飲みこむ直前にワインを口に含むと、いっそう料理が引き立ち、ワインの味わいにも深みが出てくる。変に甘くない分食事に合わせやすく、食事を引き立ててくれる。そして本当に食卓を楽しくさせてくれるのは、このクラスのワインかもしれないということを実感した。ワインは引き立て役にして、食卓の華でもある。デシャバリ過ぎず、それでいてしっかりとした存在感をもつワイン。そんなワインはありそうでなかなかないが、デュガ・ピィは間違いなくそんなワインをつくりだしている。ただちょいと高いのがたまに傷かな。 今回のワインは某レストランのワインリストにはなく、ご主人にお願いして別棟の倉庫から特別に出していただいたものである。リストに載せるのはまたまだ先のようで、その前に飲み頃を迎えつつある1996を余分にリストに載せるようである。1996もいいぞ。楽しみは尽きないようだ。 デュガ・ピィのジュブレ・シャンベルタンVV 1996 以上 |