J・J・コンフュロン | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年9月9日 | |||||||||||||||||||||||
<ニュイサンジョルジュ・レ・フルリエール 村名・畑指定> おや。数ヶ月前に立ちこめていた土壌香がない。この村特有の湿った土壌香は、ワインに癖をもたらせ、通にはたまらないアロマであるものの、初めてのブルゴーニュにはやや忍びない印象がある。華やかなブルゴーニュが他の村には沢山あるので、個人的には敢えてこの村からすばらしいブルゴーニュの世界をスタートしなくてもいいと思う面がある。数ヶ月前に出会ったときは、確かに黒系果実味の土壌香の味わいだった。 ところがこのニュイ・サン・ジョルジュにはそんな土壌香はすっかりなくなっていて、赤系果実味の爽やかさがある。うまい。まさに名は体を示す。お花畑を意味するフルリエールは、複数形で、国道74号線に沿って咲く色とりどりの花々を連想させる。いい。いい感じである。爽やかさをもちつつ、しっかりニュイサンジョルジュ的なしっとり感も持ち合わせ、おいしいブルゴーニュに出会えた感激に包まれる。酸味がしっかりあり、甘味を確実に下支えしてくれてるから安心である。これなら初心者の方に安心して薦められる。これがブルゴーニュのおいしさなんだよ、と。 このワインは最近、都内のあちこちでみかける。一本購入して、数ヶ月後にどう変化するのか待ち侘びるのも悪くない。うん。悪くない。 この畑は街の中心部より南側のプレモ・プリセ側にあり、国道74号線に接している。ちょうど街を離れ、国道に畑が接するところである。私の記憶が確かならば、水はけが悪く、畑のあちこちで水が溜まっていたのは、雨の翌日だったためなのだろうか。この辺りにはバス停がないので、歩くには相当の覚悟が要る。そういえば、ブルゴーニュを歩こうシリーズがシャンボール・ミュジニで止まっている。さて再び筆をとるぞ。 <参考 JJCのドリンキングレポート> クロ・ヴージョ1996 以上 |