マーセル・ラピエール 2000
試飲日 2001年10月3日
場 所    都内某所
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ産AOCワイン
生産者 Domaine Marcel Lapierre (Beaujolais)    
Vintage 2000
テーマ マーセル・ラピエールの2000。
ワイン Morgon


<モルゴン>
 茶色みがかった紫色。ボジョレーにしては極濃い色合いだが、マーセル・ラピエールのいつもの色といえば安らぎすら覚える。やや人工的とも思える甘いもわんもわん系のアロマは、マーセル・ラピエールの自然の恵みを重んじた造り方を思い描くと、結構意外でもある。ぎゅっとした凝縮感とフレッシュ感が相乗効果を発揮して、大変おいしいワインに仕上がっている。暑い夏、このワインを屋外で楽しむのも楽しいし、秋の空、満月の夜に縁側でしずみながら飲むのも楽しい。気軽なボジョレーとして飲むと、この充実感は意表をつかれた思いである。
 モルゴンはボジョレーの中でも最も力強いアペラシオンだが、コート・ド・ボーヌの赤と比べてもその力強さは心地よい。まさにマーセル恐るべしである。このワインが手元にあれば、突然の来客にも備えられる。万人受けするタイプの代表格は2000年ビンテージも健在である。さらにこのワインは、これを飲む夜を待ちわびつつ、ついに開けた夜にも感激が約束されている。ただし酸化防止剤無添加のため、ワインの保管には神経を注ぐ。高温にも低温にも弱いため、このワインを熟成させるには相当の設備と心がけが必要である。


<参考1999のモルゴン>
 色は透明感のない紫がかったピンク系の赤。香は煙っぽさがあり、イチゴ系の安らぎを覚える新鮮さが基調。味は果実味に富み、飲みやすく、大変おいしい。極上のボージョレーである。ガメイ種の頂点の味。このやさしくもあり、それでいて酒としての飲み応えを充分に感じさせる味わいは、みんなをハッピーにさせてくれる。ワインを愛好家から、ワインをはじめて口にする人まで、みんなが「おいしい」とふと口にするワインである。
 ちなみに1999年は過去10年で最高の出来である。


以上


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