ヴァンサン・ジラルダン
試飲日 2003年01月07日
場 所    都内某所
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOC白ワイン 
生産者 Domaine Vincent Girardin (Meursault)
Vintage 2000
テーマ 白はどうだ
ワイン Meursault Narvaux
 
<ムルソー ナルボー(村名畑指定)>
 
少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。ややみどり含みの薄く輝く金色。バター香が緩やかに漂い、燻し香こそないものの、典型的なムルソーに最も近い香り立ちだ。口に含めば、濃くクリーミーな味わい。酸味はそれほど感じないが、しっかりと味わいを下支えしている。ミネラリーな辛口の中にうまみに似た甘味を感じ、唾もあふれ出てくる。うまいじゃないか。これがこのワインの第一印象だ。品もそこそこ感じられ、ムルソーチックな味わいは、名前と中身が一致してたいそう安心できる味わいだ。

 いわゆるスタンダードなムルソー。跳びぬけた特徴はないが、全体的にしっかりとしたまとまり感が好印象だ。抜栓後しばらく経っても香りに変化はなく、常に安定した味わいが楽しめるところもチェックポイントだ。この安定感は先のボワイエ・マルトノの巡るめく味わいとは性質を異にして、どちらを選ぶかは好みの問題だろう。そもそも両者は畑の性質が違うので比べるのも戸惑いはあるが・・・。私は「ムルソー」を飲みたい夜にこのワインを選びたい。そんなワインだったりもする。


 ヴァンサン・ジラルダンはサントネに本拠地を置くネゴシアン兼ドメーヌだが、なぜかエチケットにはムルソーを謳っている。そしてありがたいことに、手に取ったワインがネゴシアンものなのかドメーヌものなのかを見分ける方法も簡単だ。ドメーヌものにはちゃっんとドメーヌ・ヴァンサン・ジラルダンと明記されているからだ。消費者思いの心遣いだろう。未だ訪問したことはないが、地元紙への登場回数は多く、しばらくは注視していきたかったりもする。

 パーカーズポイントは89点。


以上



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