ヴェルジェ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年01月12日 | |||||||||||||||||||||||
<コルトン・シャルルマーニュ> 暖房の効いた部屋にて、少し冷やして抜栓後すぐINAOへ。液温18℃。イエローゴールド系の金色が鮮やかに輝いている。香りは閉じていて、うっすらとハニー香が漂う程度。口に含めば、おおお。上品なマロングラッセを頬ばったような味わいが一発目にあり、甘い味わいながらきりりとした酸が全体を引き締めている。とろみも十分あり、口に含んでいる間から唾が溢れ出てくる。ふくよかな深みのある味わいであり、ボディの大きさには目を見張るものがある。しばらく歓喜に包まれていると、じきにマロンフレーバーも立ち上がり、極上のコルトン・シャルルマーニュの風格を堂々と見せ付けてくる。凄いと思うが早いか、両方の頬も赤く染まるのだった。ワインの厚みといい、余韻の長さといい、申し分ない。非常に高レベルの酒質は、感動を呼ぶ力を持っている。すばらしい。 おそらく20年以上は熟成に耐えるであろうこの味わいは、今飲んでも当然感動を呼び、天才ギュファン・エイナンの天才たる実力をまざまざと見せつけられる思いで一杯だ。ブルゴーニュの2000年の白ワインは大変なことになっている。できることなら店頭で出会った白ワインはすべて買い占めたい欲求に駆られるが、満杯のセラーにそんな余裕はなく、ここはひとつ出会ったときが飲み頃を実践していくに限るだろう。 まことに僭越ながら、2000年ビンテージは、この10年後、今楽しむ1992ビンテージのような味わいになっていると予想しておきたい。そんな期待感がグラスからも溢れている。ちょっと感動である。 ふと気がつけば、ヴェルジェのワインはこのレポートで初登場だ。ここ数年でもいくつかのキュベを飲んではいたが、なぜだか未掲載のまま今日に至ってしまった。当主のギュファン・エイナン氏とオスピス・ド・ボーヌの競売会の試飲会でご一緒させていただいたのも何かの縁。今回の初登場を祝って、祝杯をあげたい気分だ。 以上 |