レシュノー | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年02月08日 | |||||||||||||||||||||||
<ニュイ・サン・ジョルジュ 1級 レ・カイユ>
抜栓後すぐ大振りのブルゴーニュグラスへ。色の濃い、黒に近いルビー色は直前に飲んだプリューレ・ロックの1997ニュイ・サン・ジョルジュとの対比も出来て楽しい。カシスなどの黒系果実とブルベリーの青系果実が重なり合い、若々しい強烈なメッセージを伝えてくる。口に含めば、果実味が溢れんばかりで、その鋭利なインパクトは、本格辛口ワインの本筋を行くようである。うまみよりも果実味重視。ワインのポテンシャルの高さは目を見張るものがあり、まだまだ空けられるのを拒んでいるようでもあり、今飲むなら俺のこの筋肉を見てくれといわんばかりだ。その鍛え上げられた筋肉を見るとき、「若僧よ。まだ若い。青臭さが残っておる。ワシにもそんな時代も確かにあったのう」などと妙な回想にふける感覚も面白かったりする。変な回想に浸りつつも、ワインの余韻はそう長くはなく、ワインから食事の話へ、そしていろいろな話へとスムーズに移行されるところが、食中酒としての役割をキチリとこなしているかのようでもある。 さてレシュノーのカイユであるが、まことに残念ながらメタヤージュ契約が終了したのに伴い、2000年がファイナル・ビンテージとなってしまった。レシュノーの看板的な存在だけに、その終了は惜しまれるが、これもまたブルゴーニュの宿命なのだから致し方ない。 以上 |