ベルナール・デュガ・ピィ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年11月24日 | |||||||||||||||||||||||
<特級シャルム・シャンベルタン> 抜栓後すぐデカンタージュ。デカンタに蓋をして2時間経過後にINAOグラスへ。かなり濃い目のルビー色。香立ちのパワーが先の村名ジュブレ・シャンベルタン4連発の比ではなく、さすが特級ワインの風格だ。甘い果実のブーケが漂い、イチジク、カシス、スミレ、バラ、チョコレート、紅茶、アジア系スパイス、焦がし香、土壌香が複雑に、かつ時間と共に主役交代の趣きでいろいろと香ってくる。凄いぞ。口に含めば、ふくよかで滑らかな絹ごしのごとくの味わい。女性的な優しさに包まれ、奥深く、上品。しかし、それでいて丸みを帯びたタンニンが男性的なニュアンスも感じさせるから、ちょっとメロメロである。余韻も溜息が止まらないほど長く、その溜息がまた旨そうだから大変な騒ぎである。 直前の1996村名クール・ド・ロワでかなりの鳥肌の奮い立ちを覚えていたため、このワインで感動するかどうか不安だったが、さすが特級の実力である。「かあ。」というよりほかに歓喜を表現できないもどかしさを覚えつつ、デュガ・ピィ ワールドに心奪われる極上のひと時である。これがテロワール。特級の所以を感じ、村名はきちっと村名なのだと意識させる造りは、ワインを知る上で大いなる経験となったりした。 感謝である。 以上 |