ベルナール・デュガ・ピィの新しいワイン 2004

 
ベルナール・デュガ・ピィといえば、ブルゴーニュ魂が最も愛する造り手の一人で、2003年ビンテージよりコート・ド・ボーヌに進出し、ムルソーで白ワインを、ポマールで赤ワインを造り出したことは既報の通りだが、再びマダム・ジョスリーン・デュガ・ピィより耳寄り情報が舞い込んできたので紹介してみよう。

 2004年ビンテージから、ムルソーより南に位置するシャサーニュ・モンラッシェに自社所有畑を購入し、一級モルジョとして白ワインをリリースするという。また、特級マゾワイエールの畑も確保して、さらにはジュブレ・シャンベルタン1級シャンポーも追加、そして同じく一級のプティット・シャペルにも僅かな区画を加えたという。ここらへんの詳細は、すでに堀さんのサイトに詳しいので、参照してもらえればと思う。

 しかし、ブルゴーニュの新しいうねりは激しさを増している。デュガ・ピィはベルナールの充実振りに加え、息子の積極的参加によって、活路を大きく見出そうとしているようだ。今回の増加(0.86ha)によりドメーヌの耕作面積は9.61haとなったようだが、まだまだこのドメーヌのパワーをもってして、その規模はまだまだ小ささを感じさせたりする。

 デュガ・ピィがどんなシャサーニュ・モンラッシェを造るのか楽しみは尽きないが、ジュブレからの距離の遠さに心配しつつも、車社会の発達により(高速道路もあるし)、従来では考えにくかったコート・ドールを網羅するラインナップに、ブルゴーニュの新しいうねりを感じたりもする。

 そして情報化社会のスピードに戸惑う。インターネットの普及により、街の噂が、全世界を駆け巡るスピードを備えてしまった。そしてその噂を本人に確認し、翌日には回答が得られるという、何ともかんとも早すぎるスピードに、溜息でまくりである。2004年ビンテージはまだ展葉の段階で花も咲いていないが、どんなワインが出来上がるのか、2006年の出荷が楽しみだ。2年後か。長いなあ。


シャンベルタンの樽に手を添えるベルナール・デュガ・ピィ氏
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新ワイン増加につき、増築中のドメーヌ施設 (2004年2月下旬)


 2004/04/27 配信

 ドメーヌ訪問記

 畑仕事

 デュガ・ピィ考



以上
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